スピルバーグの「E.T」という映画が大好き。
ハロウィンを知ったのはあの映画が最初だったと思います。
でも、当時の日本ではほとんど誰もハロウィンのことを知りませんでした。パンフレットも日本語訳もなんだか変だったと記憶しています。
米国シカゴで暮らすようになったのは、私の場合は1990年から。スポーツ新聞の仕事で飛び回っていたから、1年目はほとんど記憶にありません。
シンシナティ・レッズとオークランド・アスレチックスのワールドシリーズ対決はずっと同行していました。日本人記者は私を含め、たったの3人。
今よりポストシーズンが短かったので、なんと10月20日には全日程終了。
11月1日から日米野球なので、私も全試合そちらに同行していました。
子供たちが「Trick or treat?」と訪れるようになったのは、1991年からだと思います。
1992年10月17日、ルイジアナ州バトンルージュ郊外で日本人留学生が射殺される、悲しい事件が起きました。まだたったの16歳。忘れてほしくない悲劇です。こちらを参照してください。
ここで簡単な英会話教室。
freeze!と銃を突きつけられたら、まず両手をあげましょう。この状況で、Please!はありえません。
動詞にプリーズをつけたら丁寧言葉になります。プリーズだけなら「気分よくさせて」という意味の動詞で、ビートルズの歌にも「プリーズ、プリーズ、プリーズ」といのがありました。
バトルルージュは南部の美しい田舎町です。
事件とは関係ありませんが、この本の著者はルイジアナで結婚していて、すごく面白い。人種差別の法律がつい最近まで残っていたことにも触れています。
アメリカにはこうした光と影の部分があります。
ハロウィンはそれ以外にも毎年のように、全米のあちこちで事件を起こしています。下剤や睡眠薬をキャンディーに混ぜてしまったとか。子どもが小学校に通うようになると、次の点は厳しく注意されました。
Trick or treat! という英語は直訳すると「いたずらがいい?それとも、ごちそうしてくれる?」
レジで「私が支払う」というとき、I want to treat you. なんて使います。ボラ・ミルビノビッチというサッカーの監督と、お互いこの言葉を連発して、もみあいになったことがありました。
trickと選ぶ人はまずいないと思います。が、いたずらを選択した場合、トイレットペーパーを庭の木にぐるぐるにまきつけていい、という話しを聞いています。これはやられてしまうと、掃除がかなり大変。
メジャーリーグきっての暴れん坊、アルバート・ベルがこれをやられて怒り、ジープに乗って子供たちを追いかけまわし、大スキャンダルになりました。インターネットがない時代、それをせっせと翻訳するのも私の仕事のひとつでした。
ベルは何度かインタビューもしています。いつも怖い顔をして、眉間に深いしわを寄せていました。
なので私にとってベルは「怖いハロウィン」の象徴みたいなものです。
その逆に、「楽しかったハロウィン」といえば、やはりマイケル・ジョーダンの家にお菓子をもらいにいったときのことです。次回は楽しいハロウィンについて書きましょう。
*1:告白:映画「ハロウィン」シリーズは2までしか見ていません。ものすごく怖くて、一人ではちょっと見る気になれずにいます。ただ、1と2はかなりおすすめです