尾崎秀実伝
帝大3年になると、10月の高等文官試験を受ける準備をはじめます。冷房がなかった時代、涼しい避暑地で勉強の合宿を自主的にもつ学生が多かったようです。尾崎もその人でした。ところが、彼は激しい恋におちます。 長野と群馬の県境、碓氷峠に家を借りました…
元朝日新聞の記者、ゾルゲ事件で処刑された尾崎秀実伝のつづきです。 東大だけではなく、東京外語大の夜学の専修科も受験したそうです。フランス語を勉強したかったとか。受験の後も勉強はつづけたのでフランス語の読み書きはできるようになります。 ロシア…
台湾で育った尾崎秀実は猛勉強をします。 日本にきて、第一高等学校で教育を受けます。 一人の力ではなく、家族や一族、後藤新平のような有力者も応援します。 広田弘毅にしてもそうですが、戦前は勉強ができる子がいると養子に行ったり、資金を援助してもら…
戦前は日本の領土だった台湾。元・報知新聞の尾崎秀実の父はそこへ移住し、台湾の日本の新聞をつくります。 後藤新平との交流。日本で就職するときも世話になります。 台北中学で学ぶ。支配者としての日本人の生活ぶりが、ちらり。 武装蜂起も何度かあったよ…
尾崎は男ばかりの兄弟でした。評論家の尾崎秀樹氏は腹違いだし、世代がずっと若いのです。 昭和史おたくといっても、私が主に知りたいのは日常の生活や外交関係なので、古本やではなかなか見つかりません。 この尾崎秀実伝はとても好きで、何百回も読み返し…