ロバート・ジョンソンの3枚目の未公開写真が発表されたと、世界中で話題になっています。
ロバート・ジョンソンといえば、エリック・クラプトンをはじめ、ロックギタリストに影響を与えた伝説のブルースマン。2011年にはなんと生誕100年を迎えています。
クロスロードで悪魔と契約して、天才的な腕前を手にしたロバート・ジョンソンは、店主の妻と不倫の関係にあり、毒の入った酒をのまされ、のたうちまわって苦しんで絶命したとのこと。
この動画がわかりやすいと思います。
Music Matters - Robert Johnson
マイケル・ジョーダンも2連覇のとき、ロバート・ジョンソンの「スイート・ホーム・シカゴ」を絶唱しています。
さて、筆者はブルース好きの夫や友だちと、お墓参りしたことあります。
クラークスデールという町にはクロスロードのオブジェがあり、そこも行ってみたら、私はなんとカツラをひろってしまいました。道に落ちていたのです。かつらが!
私自身はそんなに音楽好きではないのですが、日暮泰文著「ロバート・ジョンソンを読む」には惹きこまれました。
あらゆる英文の資料に目をとおし、何度も現地に足を運び、濃厚な取材も重ねています。南部の悲喜劇や人種差別やリンチ、仕事状況やフードゥー教、当時の栄養状態。たしかな証言やデータで裏付けされて、行間から彼らの叫びが匂いたつような1冊です。
実際この本を読んだまま寝落ちすると、すごく怖い夢を見てうなされることが多く、他の本をセットで読んで調和をとることにしています。
これを読むと前にもロバート・ジョンソンの初の動画か?という騒ぎが前にも置き、残念ながらまったくの別人だったことがわかっています。
もうひとつ、日暮氏の著作で若い人にぜひ読んでほしいのは、「のめりこみ音楽起業」です。
これは「サザエさん」で有名になった長谷川町子姉妹の姉妹社、椎名誠の本の雑誌に通じるものがあり、P-ヴァインという出版社兼インディーズを起ち上げ、成功するまでの物語です。
今みたいにネットも携帯もオンラインサロンも何もない時代、手探りで趣味を仕事にするため模索した人たち。
長谷川町子さんの妹さんが書かれた本もおすすめです。
町子さんは生涯独身ですが、姉と妹はそれぞれ新聞記者を結婚しています。
とはいえ、お姉さんの夫は戦時中、結婚してすぐインパール作戦で亡くなっています。
私が好きな言葉にバレリーナの森下洋子さんの言葉があります。
「創造する」
この言葉は新しく何もないところから作り上げるのではなく、今ある伝統芸能の上に新しい発想を積み上げていくことにあるのではないか、と。
何を言いたいのかといえば、ここにあげたどの本もどの言葉も、私の源になっています。<了>