楽しかった。
4月にあった建前、餅まきの光景です。今は餅まきまではやらない家が多いのですが、施主の方たちの特別な思いがありました。
愛媛県の東温市は松山市の隣、愛大病院やパナソニックの関係者が多く、どんどん新築が建っています。
ただし、ここはいわゆる市外地調整区域、いわゆる農地なので家を建てていいという許可が大変。司法書士も雇ったので時間もお金もかかりました。およそ2年。うちがやりました。感無量。
このへんは湿気が多く、松山市より2度ぐらい温度が低く、松山刑務所なんかも建っています。その隣が特別支援学校と中学から高校まで、私の次女を通わせたし、夫はこの周辺での仕事が多く、なじみがあります。
設計と施工が同じ人物だとどれだけお得かは、ご想像に任せます。
夫は20代早々に大工として独立し、自力で免許をとり、もうじき年金世代。
日本人は職人というと、ホワイトカラーではなく、学歴もないから低く見られがちです。
実は棟梁大工たちは先人から受け継がれたマニュアルにはない知識と技術をもっています。なので50年以上もつ家をつくっています。それと風とおしが妙によく、結露なんてクレームないし、夏も「不思議なぐらい冷房はいらないんよ」とよく言われます。
この家もペアガラス。窓枠はアルミサッシのいいものを使います。
合成樹脂は紫外線に弱いので、温度差にも弱く、四国ではあまり使われていません。
フライパンの柄と同じ材料なので、合成樹脂の上からペンキを塗るといいそうですが、家中の窓にそれをしたら予算が膨らみます。
こっちは私のシカゴの家です。
アーリーアメリカンだとやはり木製の窓枠にこだわりたい。が、四国ではウッドデッキも10年もたず、ボロボロの危ない状態になります。前に内田春菊さんの「家を建てました」を読んで、このデッキの部分は10年もたないだろうなぁ、(本当に撤去工事したそうです)ただし、ウッドデッキは最近になってとても丈夫な工材ができました。
シカゴの家は木枠なので、夫はおもわず感動の声をあげていました。空気が乾燥しているからだと思います。
でも、これも日本ではおすすめできません。カフェのドアも木製だと素敵ですが、しょっちゅう調整する必要があります。(実はシカゴの家の窓枠もそう)
日本のハウスメーカーの場合、窓枠が簡単には交換できない作りのものが多いのです。壁全体を交換となったら大ごとなので、アルミサッシを使うのでしょう。
ただこれもウッドデッキの工材と同じで、どんどん進歩していくはず。
集合住宅ならなおさらのこと。その代り、大領生産だから安くつくのです。
といっても、この餅まきした家は2千万円代です。
東京の実家があまりにも寒いので、来年までになんとかしようと悩んでいます。母の身体が心配。お隣はお風呂で亡くなったそうで、一度改築していました。