ひさしぶりにリアルタイムでウォッチしてしまった平成最後のプロ野球ドラフト会議。
今はもう、私がルーキーの頃から知っている選手が監督になってしまっているのですね。
走馬灯のように私的な裏話ばかり、次々と頭をよぎったので、こちらに書いておきます。
中日ドラゴンズの与田剛新監督。もしかすると栗山英樹監督タイプで成功の道をゆくのでは。
というのも、ぶっちゃけ、野茂英雄のドジャース入りで日本人記者があふれる以前、大リーグ視察といえば、野球評論家にとって遊びみたいなもの。
取材証を申請しているのに、ゴルフだの時差ボケだの二日酔いだのですっぽかす野球評論家もいました。そんなとき間に立たされた私は球団広報に平謝り。石を蹴りながら、「あみん」を一人で口ずさんだものです。
やはり広岡達朗氏や王貞治氏は別格でした。ゴルフよりも野球。
大リーグ視察というより、「マイナーリーグのほうが勉強になる」と言って、炎天下じっとどんな練習をしているのか勉強していたものです。
栗山英樹氏もまさにこのタイプ。
栗山レポーターが「ニュースステーション」で大リーガ-の1日を追うことになり、私は当時は現役だったオジー・ギーエン一家に頼みました。
2つ返事でOKしてくれたものの、春期キャンプ中、フロリダで借りている家を朝6時に出発して、特打すると言うのです。ということは朝5時半から撮影隊は、スタンバイしなくてはなりません。
プロ野球選手は子どものときからスターなので、「そんなの、やだよ」と言う評論家も大勢いました。けれども、栗山氏は常に「なんでも勉強したい」という意欲にあふれ、むしろ大喜びしたのです。
もともと私は栗山レポーターのコーナーをコーディネイトするきっかけになったのは、ノーラン・ライアンでした。テレビ局のスタッフがライアンにインタビューを申し込んだところ、断られてしまい、栗山氏ともどもがっかりしてしまったそうです。たまたま目にした「週刊ベースボール」や「スポーツグラフィックナンバー」で私がライアンの記事を書いていたから、「この人に頼んでみよう」となりました。
これもいろいろ書きたい話があるのですが、ともかくライアンの取材はあっけないほどスムーズでした。
ライアンがスタッフ全員に一冊ずつ、発売前の「ノーラン・ライアンズ・ピッチャーズ・バイブル」を私たちにプレゼントしてくれたのも、この日です。
私はそれを巨人にいた木田優夫投手にプレゼントしたら、勝利投手インタビューでその本について語ってくれました。
後日、栗山氏の本を何冊か読むとライアンにあったことが自分の転機になったと書いてあります。それだけで十分うれしいのに、私の名前を出している著作もありました。
与田剛夫妻とゆっくり話したのも、ライアンがきっかけです。
その後もNHKの評論家として与田氏は「シカゴカルビ」なんかにも来ていましたが、ともかく勉強熱心。かつての広岡達朗や栗山英樹を彷彿させるものがあったのです。
今回のドラフト会議は与田監督と栗山監督以外にも、若いときはいろいろアホなことをやって面白かった人材ばかり。
誰とはいいませんが、「ラブホで彼女とタイタニックごっこ」なんてのが流行ったこともあったっけ。なのでベランダが丈夫にできているホテルを意識して選んだとか。
あまり若気の至りをばらしては悪いので、このへんで御開き。この手のネタはいくらでもあるので、きりがない。
まだビジネスホテルがなくて、選手たちが旅館に泊まっていた時代は、「太陽の季節ごっこ」で障子がびりびりになったそうです。意味わからない方、Don't ask me, please!
小説を読むか、石原慎太郎元知事に聞きましょう。
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