あちこち全部が面白かったです。
著者は若い編集者から小説の感想として、お金の使い方の感覚がわからない、と言われたそうです。今の雑誌でいちばん人気があるのは、節約特集なんだとか。
たしかにバブル世代なので、つい値段を気にせず、後からあわわ・・・となってしまうことがあります。それでいて、貯金がないと嫌なのです。
According to this book, 代々木で生まれ育った方が、ちょうどバブルがはじけたときに小学生。それまで一緒だった子がいきなり引っ越したり、家がなくなったりしたため、ちゃんと貯めておかないと心配でいられないそうです。
それはあるかもしれません。バブル崩壊のとき日本にはいませんでしたが、たまに帰るとプロ野球の評論家たちが借金で引っ越したりしていたもの。
「江夏の21球」のときのキャッチャーがサラ金に追われていて、ナンバー編集部が必死で取材をしたなんて話もありました。彼を含めて、ほとんどがその後、立ち直っていますから、その点はさすがです。
あ、野球の話じゃないや。
この本には義母が美しい指輪を買ってくれる場面があり、文章も心ばえも美しすぎて、ひっくり返りそうになりました。
あっと驚くタメゴロー!(古いか)
おもわず元義母と故義母がを思い浮かべてしまいました。どう転んでも私に指輪なんて買うタイプではありませんでした。かわいくない嫁だからって、それは認めます。でも、他の嫁にだって買ってないと断言できます。
あ、長男の嫁に指輪を買ったのは、私の夫でした。シカゴのティファニーで。そういうものなのかな。
また本から話がそれてしまいました。でもでも、この本はそういうものをインスパイアさせる力があるのです。他にもロミロミの話やカナディアン・ロッキーのくだり、かなり夢中になって読んでしまいました。カナダは50回ぐらい行っていると思うけど、そのすべてが野球場だもの。赤毛のアンの家とか行ってみたいものです。いつか。
226事件とか、そんな本ばかり寝る前に読むから、平和なエッセイを読むことで調和しないと、よく眠れないような気がします。